パソコン初心者に教えるコツと覚え方を年代別に理解しよう
パソコン初心者の方にパソコン操作を教えることが多い仕事をしています。
「こんな何にも分からない人に教えるのはたいへんでしょう?」
なんて、気を遣ってくれる優しい方もいます。
そんな中で、
わたし自身がパソコン初心者の方に教えるときに気を付けていることや、年代別の覚え方
をお伝えしていきたいと思います。
教える側の10の心構え
これからパソコンを覚えていこうとしている方は、ちょっとビックリするくらい何も知らないことが多いです。
自分にもそんなときがあったかはあまり思い出せないのですが、思い当たることはあります。
わたしの場合はスマートフォン使い始めたとき、携帯ショップのお姉さんが何を言っているのか全く分かりませんでした。
多分この状態!
ですので、下記の10個の心構えで教える側も臨んでいます。
- 分からなくて当たり前
- できなくて当たり前
- 「こんなことも知らないの!?」とか「こんなこともできないの!?」とは思っても態度に出さない
- むしろ変な知識がなくいていい
- 教わる側の顔色を見て教える
(やはり分からない時には分からない顔をしています) - 何度でも繰り返し教える
- 「どうしてこうなるのか」「なぜこの操作をするのか」を丁寧に教える
- 難しく感じるような専門用語は使わない
- 「例えば」という事例を用いて教える
- できたら褒める(一番大切!)
優しく教えるばかりではなく、時には厳しく教えます。
ため息をつくような人に教わるのは嫌な気持ちになりますよね。
誰でも最初ははじめてなので、教える側もその気持ちを忘れずに臨んでほしいと思います。
ですが、例外はあります!
教わる側がいい加減な時は、やはり教える側も態度が違ってきて仕方なしです!
パソコン初心者全般に最初に教えること
年代など関係なく、パソコン初心者全般に最初に教えることは「タイピング」です。
文字が打てなければインターネットでの検索もできません。
そしてパソコンを初めて覚えるのであれば、せっかくなので両手でキーボード操作ができるようになった方がいいでしょう。
まずは「タイピング」から!
- 店頭でタイピングソフトを購入する
(電気屋さんなどで購入可能) - インターネットでタイピングソフトを購入(ダウンロード)する
(電気屋さんなどで売っている商品のインターネット版) - 無料のアプリをダウンロードする
(マイクロソフトのstoreなどでダウンロードすることができます) - インターネット上の無料タイピングで練習をする
(「無料 タイピング」などの検索で見つけることができます) - タイピングは正確さが大切! 正確に打てれば速さは自然とついてきます
などなど・・・・
「タイピング」を教えるときは、姿勢や手の置き方なども教えます。
また、毎日5分程度でOKなので習慣的に練習することが大切です。
初心者の年代に気を付ける
パソコン初心者といっても、だれもかれもが同等ではありません。
子供と大人が同じではありません。
また、若い方とご年配の方が同じということもあり得ません。
ですので、年代には気を付けるようにしています。
- 小学生
- 中高生
- 大学生以上~社会人
- 60代以降
大体このくらいの年代で振り分けられることが多いです。
もちろん、個人差がありますので、20代でものすごく覚えが悪い方もいれば、50代でもバンバン資格取得ができるくらい覚えがいい方もいます。
ですので、これからお伝えする内容は、わたし個人が経験したうちでのお話をしていきます。
小学生への教え方と覚え方
小学生にパソコンを教えるときには、とにかくつまらないと思わせないことが大切。
ワードやエクセルなどのOfficeソフトを教えるにしても、特に低学年では、そもそも読めない漢字が多かったりするので、その時点で少し難しく感じるようです。
まずは遊びからパソコンの楽しさを知ってもらいます。
- 楽しみながら覚えられるようなタピングソフトをつかう
(油断すると適当にタイピングを覚えてしまうので、指の位置を守るように目を光らせることが大切!) - 入力を覚えたら興味のあるコンテンツ(アニメやゲームなど)を自分で入力してネット検索をさせる
- 字が読めないお子さんにワードやエクセルを教えるときには、アイコンの絵で覚えられることを教える
- パソコンで物作りをさせる
(シール・キーホルダー・カレンダー・うちわ・年賀状 などなど) - 無料のプログラミングもOK
(アワーオブコード・スクラッチ・ビスケット など) - 本格的に覚えさせたい場合には時間を決めて学習をし、ご褒美の時間を与える
(例えば60分の学習時間なら、50分まじめに学習をすれば残りの10分はお楽しみ)
年齢や性別で個人差はありますが、だいたいはこんな感じで根気強く教えていきます。
中高生への教え方と覚え方
中高生にパソコンを教えるときには目標をつくり、それに向かって学習できるように教えていきます。
中高生なら、ただできるようになるのではなく、内申書や履歴書に書けるような検定を目標にして学習することがおすすめです。
- タイピングは丁寧に正確に、タッチタイピングを目指します
(速さは自然とついてきますので、正確さ重視です) - 大学生や社会人になっても通用するように、ワード・エクセルなどのOfficeソフトの操作以外のパソコンの基本を知る
(スマホやタブレットとの操作の違いを知ります) - ワード・エクセルなどのOfficeソフトの基本を知る
(難しくない教材本を購入すると良い) - 中学生には「P検」「サーティファイ」検定がおすすめ! 3級取得を目指します
(教材本はネットで購入可能です) - 高校生ならMOS検定がおすすめ!知名度の高さが№1なので、Officeソフトの資格として履歴書に記載するときに、一番「できる」が伝わりやすい資格といえます
注意点としては、中高生は操作をすぐに覚えてしまうため、パソコンの操作を簡単に考えがちな点。
しかしそれは間違え!
教えた時はすぐにできてしまうので、後から復習をすると前にやった操作をすっかり忘れてしまっていることもしばしば。
検定取得を目標にするには、しっかり身につけておくことが大切です。
せっかくパソコンの操作を覚えるなら、大人になっても使えるようにさせてあげたいですよね。
大学生以上~社会人への教え方と覚え方
大学生からは社会人と同じように、仕事で通用するパソコン操作を身につける事がおすすめです。
自己申告でパソコン操作ができると伝えることは難しいので、パソコン操作ができるという証明ができるように、資格取得も視野に入れて覚えてもらいます。
- タピングでタッチタイピングが難しい場合は、キーボードと画面を効率よく両方見ながら、できるだけ正確に早く入力できるようにする
(タイピングはタッチタイピングができた方がもちろんいいのですが、大人の場合、すでに少しできるような場合は手の位置を直す方が大変場合もあります) - ワード・エクセルなどのOfficeソフトの操作以外のパソコンの基本を知る
(スマホやタブレットとの操作の違いを知ることはもちろん、フォルダ管理などの基本を知ることが大切) - ワード・エクセルなどのOfficeソフトの基本を知る
(難しくない教材本を購入すると良い) - Outlookメールの操作ができるようにする
(仕事でのメール操作はOutlookを使うことが多いため) - 資格取得には知名度の高い「MOS検定」がおすすめ!
大学生以上からの社会人となると、年齢的にもかなり幅が広くなります。
これから就職・転職を考えている方、また再就職を検討している方など、社会人の年代には様々な方がいます。
社会人の年代の方々が、これからパソコンを使えるようになりたいと考えている場合には、仕事で通用するパソコン操作を覚えていただきたいと思います。
60代以降への教え方と覚え方
60代以降の年代の方にパソコンを教えるときには、何をしたいかを聞いて教える内容を絞り込みます。
- 「インターネットがつかえるようになりたい」
- 「文書が作れるようになりたい」
- 「年賀状が作れるようになりたい」
- 「写真整理がしたい」
など、自分が知りたい内容のものから覚えていくことをおすすめします。
- タイピングはゆっくりでも正確に入力できるようにします
- マウス操作を覚えてもらいます
(マウス操作が苦手な場合はキーボード操作で負担を減らします) - 何ができるようになりたいかを基準に、できる内容の幅を広げていきます
(インターネットの操作を覚えたら買い物の仕方を覚えるなど) - ワード・エクセルなどのOfficeソフトの基本を知る
(難しくない教材本を購入すると良い)
60代以降の場合は、就職や転職を目的としていることは少なくなります。
この年代からパソコンを初めて覚えるような方は、覚えるのに時間がかかるのが現実です。
隅から隅まで覚えることは難しいので、興味のあることを中心に楽しみながら覚えていただくことを心掛けています。
おわりに
わたし自身がパソコン初心者の方に教えるときに気を付けていることや、年代別の覚え方をお伝えしてきました。
同じ年代の方が一律に同じようにいくわけではありませんが、大体の目安はあります。
いずれにしても、パソコン初心者の方にパソコンを教えるには根気がいることは確かです。
できなくて当たり前のスタンスで、辛抱強く教えてあげてくださいね。